マラソンの当事者研究

令和(2019年5月)から本格的にマラソンを始めた30代男による練習・レース記録および考察・内省の記録です。

【大会記録】奈良マラソン2021 (前日までの準備編)

f:id:Stinger:20211216142342j:plain

2017.9.30 奈良公園にて

 2021年12月12日に行われました、奈良マラソン2021の大会記録およびその内省です。文章を書き始めると長くなってしまったので、前日までの準備編と当日編とに分割します。

 私は京都出身で、2021年現在神戸に在住していますが、奈良は大好きな街の一つでこれまで両手で数えられないくらい滞在したことがあります。ただ、奈良マラソンについては坂がやたらと多いことで有名と聞いたことがあったので、これまでマラソンで走ることは遠慮していました。

 そんな折、私は「招待枠」で奈良マラソンに出走することになりました。今回は奈良マラソン2021当日に至るまでのプロセスを振り返ってみたいと思います。

「奈良マラソン KONOIKE 2020」リレーマラソン(フルマラソン

 さて、出場したきっかけについて書かないとこの物語は始まりません。なぜ招待枠かという話についてです。それは遡ること1年前、2020年12月15日に、Twitterのフォロワーさんにお誘いを受けて、リレーマラソンに参加したことにありました。

その時の記事:

note.com

 この大会でチームの皆さんの力があって優勝することができ、その副賞として招待枠*1を獲得しました。この時の優勝がなければ、私は奈良マラソンに出場していたかどうかはわかりません。これが私が奈良マラソンに出場することになったきっかけです。

 この時、ご縁をくださいましたリーマントオルさん(@salary_run, 以下@〜はTwitter ID)には感謝しております。本当にありがとうございます。また、一緒に走ったメンバー:いしやんさん(@sub3_run)、小松さん(@yuki570217)、しまさん(@hidetos89518735)、じゅんさん(@g_e_t_42195)、TDKさん(@ryota_tdk)、ばんぶーさん*2、なかのっちさん(@TAKASHI12233333)とは大変楽しい時間を共有することができました。また皆で集まりたいですね!

ファンランのつもりが

 奈良マラソン2021は結果として、2021年のマラソン今季初戦となりました。2020年12月に赤穂義士ラソンで初サブ3を達成したのですが、目標はこの1年以上2時間50分切りと言い続けています。

www.marathon-tojisya.com

今回の目標ももちろん、2時間50分切りでした。

 ただ、これには紆余曲折があり、大会3ヶ月前までは奈良マラソンはファンランの予定でした。なぜなら、11月のおかやまマラソンで2時間50分を達成する計画を立てていたからです。奈良マラソンはアップダウンが激しいことを事前に知っていたため、風景を楽しんだりエイドを楽しんだりする、いわゆるファンランをしようと思っていました。しかし、ご存知の方も多いかと思いますが、新型コロナウイルス感染症のために、2021年9月におかやまマラソンの中止が発表となり、その計画は崩れました。

 その後それなりに落ち込んでいたのですが*3、落ち込んでいる時にいろいろ考えた結果、奈良は間違いなくしんどいマラソンになる。でもこのコースで結果を出せたら、後々きっと自信になる! そう思い、できる範囲で自分なりに頑張ってみようと、奈良に向けた準備が始まりました。

練習計画とその経過

f:id:Stinger:20211216145409p:plain

5月ごろに作成した練習計画、主な課題に書かれているところは今回の準備で大方できたと思っています。

 当初は、9月の真ん中までトラック競技で5000mのスピードをつけ、その後マラソン練習へと移行する予定でした。なぜ5000mを磨くかといえば、その5000mのスピードはフルマラソンに直結するからです。というわけで9月に向けて準備をしていましたが、前述の新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の影響で9月の長距離記録会は中止となりました。またコロナワクチン接種による副反応で9月の下旬から走れない時期もありました。そのため、10月にあるトラックの大会に照準を合わせ、それと並行して10月からマラソン練習をするスケジュールに組み直しました。

 その後、10月にトラックの5000mの記録会(アマガサキタイムトライアル)で17'12"を記録。2時間50分切りに必要なスピードがあることを確認しました。また並行して長い距離を走る練習、比較的長い距離を速く走る練習を重ねました。10月から奈良マラソンまで15km以上一回の練習で走った記録(完遂できなかったものも含む)が以下の通りです。

 この他、10月以前(5月〜9月)に月に3, 4回 20km以上をゆっくりで良いので走る練習をしていました。大体1km6分から5分30秒、速くても5分を少し切るくらいのペースでした。

 私が今回特に意識をしていたのは、2時間50分を切るためには1km平均4'01"で走る必要があったため、いかに4'00"を余裕を持って走れるかでした。ちなみに、インターバルペースでの速く走る練習は、10月が終わった段階で必要がないと思っていました。なぜなら、前述の通り自分は10月の記録会で17'12"で走っており、2時間50分切りという基準では十分すぎるくらいのスピードをすでに有していたからです。逆に長く速く走れる持久力が足りないと感じていたため、11月からは持久力を磨く練習に力点を置きました。

f:id:Stinger:20211216154419j:plain

5000m 17'12"をVDOT Calculatorで入力すると(気温補正なし)
フルは2時間45分が一応切れる計算

 1週間の大雑把な流れとしては、休足を1回、長い距離をそれなりの速さで走る練習が1回、閾値走やクルーズインターバル、変化走といったLTの改善を目的とした練習が1回、後はjogでした。

 また、奈良マラソンは前述の通り、アップダウンが非常に多いコースとなっています。そのため、普段の練習から坂道を使った起伏走を取り入れ、なおかつコースの試走、また本番を想定したアップダウンのあるコースでの大会参加(小野ハーフマラソン)をするなど、坂対策を入念に行いました。お陰で坂に対しては耐性がついてきた実感がありますし、下手な下りについても、身体の使い方の感覚的理解に少しは近づけたのではないかと今振り返って思います。

身体の管理

 今回のマラソンにあたっては、それなりに覚悟を持って準備をしており、段階的に自分に課題を課すようにしていました。それは走りだけではなく、身体づくりについてもそうです。

体重管理

 まずは、体重管理です。前走なにわ淀川マラソンを走った際、出走時の体重は53kgでした。ただ、自分の中ではまだ絞れると思い、今回50kgまで落としたいと考えていました。50kgまで落とすと、BMI(Body Math Index)が「やせ」と言われる18.5あたりになります。痩せすぎも良いわけではないのですが、少なくとも自分の身体の場合、頬や腰の肉などつまめる部分があるので、それはできるだけ削ぎ落としたいと思っていました。そこで今回は、過度なカロリー摂取にならないよう、食べるものにも気をつけました。例えば菓子パンやスイーツはカロリーが高いため、食べるのを控え、週2, 3回食べていたものを少しずつ頻度を落とし、大会の1ヶ月前からは一切食べませんでした。また脂っこいものも週1くらいの楽しみにして、体重管理を行っていました。ポイントは一気にやめるのではなく、徐々に頻度を落とすことです。その結果、体重は50kgまで落とすことができました。

f:id:Stinger:20211216160927j:plain

直前の練習記録 体重はWeightの部分

ケア

 また、体幹レーニングや怪我をしないためのトレーニングを行なってきました。前述のなにわ淀川マラソンでは、股関節を故障したまま出走し、サブ3は達成できたものの、それまでの過程が辛かったこともあり、いかに身体を追い込みすぎないようにするか、ケアを行うか、この練習の過程ではこだわりを持っていました。

参考:

 ケアにあたっては、このトレーニング本に載っているエクササイズの他に、トリガーポイントやアーチ形成の器具、低周波治療器といったケアグッズを用いるなど、細心の注意を払いました。

足攣りについて

 脚攣りについては、今回は1週間前からウォーターローディングを行い、大会に臨みました。

 ウォーターローディングの効果については

youtu.be

 この動画でよしきさんがおっしゃっているのですが、ミネラル云々以外に代謝が上がりますし、目覚めが非常に良かったので、やって良かったなと思います👍普段の自分の生活にも取り入れていきたいと気づきがありました。

 また、サプリメントを大会前から摂取していました。

その他のローディング

 今回、アミノ酸ローディングを初めて試してみました。後半に強い身体づくりという触れ込みで藁にもすがるような想いでやってみた、といったところでしょうか。結構このAMINO LOADINGお高いので、1週間ではなく、3日前から1日2袋摂取していました。

 カーボローディングについては、前日だけ、1食増やして炭水化物をたくさん摂取するようにしたくらいで大したことはしていません。

  • 前日 朝:サラダチキン入りの玉子サンド(手作り)・プロテイン・Amino Loading
  • 前日 昼:ラーメン @トリカヂ イッパイ*4(奈良県生駒市)
  • 前日 おやつ:ラーメン (麺屋K@奈良市)
  • 前日 夜:カレー(若草カレー本舗@奈良市)・Maurten 320・Mag-on・Amino Loading
  • 当日 朝:ソーセージパン・野菜ジュース・Maurten 320・Mag-on

f:id:Stinger:20211216162737j:plain

 Maurtenを今回は、贅沢に前日と当日に摂取しました。2袋で2,000円くらいですね。

前日の過ごし方

 前日は、あまり動きすぎては疲労すると思ったこと、またやるべき仕事があったため、観光はせず近くのカフェで仕事をすることにし、その分食べ物(カーボローディング)を思い切り楽しみました。

 宿泊先は、ゲストハウスにしました。理由は単純で、私がゲストハウスが好きだからです。また恐らく奈良マラソンに出場される方が泊まっているだろうと思い、お話できたら楽しいだろうなと思ったからです。実際、大会出場経験のある方とお話ができ、当日のペース配分などマラソン談義で楽しい時間を過ごすことができました。もちろん安さも魅力的で、泊まったところは1泊2,500円。近くに良い銭湯がある素晴らしいところでした。

今回の装備

 今回は装備の紹介をして、終わりにしたいと思います。

f:id:Stinger:20211216164400j:plain

全力の構え
  • シューズ:adidas adizero adios Pro 2
  • 上:adidas シングレット
  • 下:2XU コンプレッションショーツ
  • ソックス:2XU コンプレッションソックス
  • サングラス:SWANS E-NOX EIGHT8
  • キャップ:FEELCAP
  • ウォッチ:GARMIN Athlete 235J
  • 心拍ベルト:GARMIN
  • 補給:MEDALIST, Aminosaurus(2種), Maurten(前日・当日用、補給用), VESPA HYPER, Mag-on(顆粒), 塩分タブレット

ショーツとソックスは着圧の関係から、この日のために新調しました。

 補給については、黒のMaurten 320を前日夜、当日朝に摂り、VESPA HYPERをレース前30分前に摂取、MEDALISTを8km、Aminosaurusを16kmと24km(カフェインあり)、Maurten(カフェインあり)を32kmで摂取予定でした。また、攣りそうになった時のために、Mag-onの顆粒を持って行きました。

*****

 こんな感じで、前日までの準備を記述しましたが、記録に残すところまでをきちんとしておくと次につながると思い、今回詳細に記述を行いました。

 当日はどうだったかについては、また別記事で記します(多分来週月曜日あたりに更新)。最後までお読みいただきありがとうございました😊

*1:ただし参加費は実費 笑

*2:Twitterお休みされているため、書くのを控えました

*3:2020年2月の姫路城マラソン直前の発表アナウンスよりはマシでしたが...

*4:この店は奈良で1番だと個人的には思っています